梨狩りのシーズンは8月上旬から10月中旬まで。品種が幸水→豊水→あきづき→新高とリレーのようにつながっていきます。
ただし、ここに大きな落とし穴があります。いちばん人気の「幸水」は、梨狩りの対象外という園が少なくありません。お盆の帰省に合わせて梨狩りを計画している人ほど、先に知っておいたほうがいい話です。
- 主な4品種の収穫時期(幸水・豊水・あきづき・新高)
- 幸水が梨狩りの対象外になりやすい理由
- 同じ園でも「もげる品種」と「もげない品種」があること
- 1個の重さが品種で2倍以上違うこと
品種別の収穫時期
| 品種 | 収穫時期の目安 | 大きさ | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 幸水(こうすい) | 8月上旬〜8月下旬 | 300g程度 | 甘みが強く酸味が少ない。日持ちしにくい(冷蔵でも購入から5日が目安) |
| 豊水(ほうすい) | 8月下旬〜9月中旬 | 400〜500g | 甘み・酸味とも多く味は濃厚。日持ちが良い |
| あきづき | 9月上旬〜9月下旬 | 500g程度 | 幸水・豊水・新高の交配種。糖度が高く酸味が少ない |
| 新高(にいたか) | 9月中旬〜10月中旬 | 500〜700g | 甘みが多く独特の芳香。日持ちが非常に良い |
注目したいのが大きさの差です。幸水が300g程度なのに対し、新高は500〜700g。2倍以上あります。食べ放題で同じ「1個」でも、9月以降はかなりの量になるということです。
幸水が狩れない園が多い
ここがこの記事でいちばん重要な部分です。鎌ケ谷市観光農業組合は、加盟園の梨狩りの体験内容を「食べ放題(90分間・豊水、新高 他)」と案内していて、いちばん人気の幸水はここに名前が挙がっていません(2026年9月6日確認)。料金の目安は小学生以上1,500円〜、幼児(3歳以上)700円〜で、園と品種によって変わります。
時期のずれも重なります。同じ組合が示す梨狩りの開園時期は8月20日頃〜10月中旬頃で、幸水の旬(8月上旬〜下旬)とはほとんど重なりません。幸水がいちばん出回る8月上旬から中旬は、そもそも梨狩りがまだ始まっていないという園が多いわけです。
幸水はお盆前後に人気が集中する品種です。日持ちしにくく、直売や出荷に回されるため、狩り取り用に開放されないことがあります。「お盆に帰省したついでに梨狩り」と考えている場合、その時期に梨狩りを実施している園があるか、実施していても品種は何かを先に確認してください。8月中旬なら豊水が始まる園を探すほうが確実です。
もっとも、幸水を狩れる園がないわけではありません。白井市の小川梨園は、もぎ取り量り売りの料金を「幸水1kg900円・豊水/新高1kg850円」と品種別に設定しており、幸水も対象に入っています(ほかに入園料200円・3歳未満は無料。2026年9月6日確認)。同園は自園を「白井市にある梨園の中で唯一、幸水の梨狩りができる」と紹介しているほどで、「食べ放題は豊水から、もぎ取り量り売りなら幸水も」という住み分けが見えてきます。予約したお客さんが優先になるため、幸水を狙うなら予約を取ってから向かうと確実です。
同じ園でも「もげる品種」と「もげない品種」があります
もうひとつ、時期に関わる落とし穴があります。食べ放題であっても、畑でもげる品種が限られているケースです。
松戸市のむつみ石井梨園は、食べ放題のページで品種ごとに扱いを分けて案内しています(2026年9月6日確認)。
実を直接もぎって食べられる梨は。幸水梨、豊水梨です
新高梨はご休憩場にてテーブルの上にカゴの中から選んで食べる事になります
むつみ石井梨園 公式サイト「食べ放題」ページ(2026年9月6日確認)
9月中旬以降に行くと、主役の新高は畑でもげないということです。同じページには「食べ放題ができない梨は、(赤色の袋) かおり梨は対象外です」ともあり、赤い袋が目印になっています。時期が進むほど「畑でもぐ」体験から遠ざかる園がある——これは覚えておいて損がありません。
ただし、この園の案内は今日の時点で食い違っています。同じ食べ放題のページに「食べ放題 終了しました」とある一方で、「期間 8月15日から9月下旬まで」という今日を含む期間が併記されています(ページ上部の更新表示は7月23日)。梨狩りのページ(同園の最新更新は9月2日)では、幸水の欄が「今シーズン終了です」に変わり、記号も×=締め切りになっています。上の引用は「幸水と豊水はもげる」という園の方針を示すもので、今日その両方が狩れるという意味ではありません(いずれも2026年9月6日確認)。食べ放題や幸水を目当てにするなら、行く前に園へ直接確かめてください。
月から決める|その月に狩れる品種
| 行く月 | 旬の品種 | 注意点 |
|---|---|---|
| 8月上旬〜中旬 | 幸水 | 梨狩りの対象外の園が多い。もぎ取り量り売りなら可能な園も |
| 8月下旬〜9月中旬 | 豊水 | 梨狩りの主役。園の選択肢がいちばん広い |
| 9月上旬〜9月下旬 | あきづき | 糖度が高い交配種。扱う園は限られる |
| 9月中旬〜10月中旬 | 新高 | 1個500〜700g。畑でもげない園がある |
結論としては8月下旬〜9月中旬(豊水の時期)がいちばん動きやすいということになります。梨狩りを実施している園が最も多く、畑でもげる品種でもあるからです。
園の開催期間も確認が必要です
品種の時期とは別に、園がいつからいつまで受け付けているかも見ておく必要があります。千葉の例では、松戸市の初清園がじゃらんnetで2026年8月8日〜10月12日のプランを販売しています(2026年9月6日時点)。品種のリレー(8月上旬〜10月中旬)とほぼ重なります。
反対に、シーズンの途中で今年の受け入れを終える園もあります。鎌ケ谷市の山口園は組合の梨狩り5園の1つとして今も一覧に載っていますが、公式サイトのお知らせでは「本年の梨狩りは8月30日をもちまして終了」と伝えています(2026年9月6日確認)。同園ではぶどうのもぎ取りが続いているので、一覧に名前があることと、その日に梨を狩れることは別だと考えておくと安心です。
予約サイトのジャンル分類も、組合の農園一覧も、実際の受け入れ状況と一致しないことがあります。鎌ケ谷市初富の大山園は、じゃらんnetでは「鎌ケ谷市/梨狩り」のジャンルに掲載されていますが、千葉県公式観光サイト「ちば観光ナビ」が掲載する鎌ケ谷市観光農業組合の農園一覧では「梨直売」とされており、組合の公式サイトが挙げる梨狩り5園にも含まれていません(いずれも2026年9月6日確認)。行く前に、農園の公式サイトか電話で「今年、梨狩りをやっているか」を確かめるのが確実です。
同じことは柿でも起きていて、柿狩りができると案内されていても直売だけの園や、富有柿は狩れない園があります。

食べ放題でも「もぎすぎ」は追加料金です
梨は1個が大きいので、勢いでもぐと食べきれません。時期が進むほど1個が大きくなるため、9月以降はとくに注意が必要です。
初清園のじゃらんプランには「食べきれない分は買い取りをお願いしております」「食べきれる分の収穫をお楽しみください」と書かれています。むつみ石井梨園も「食べ放題ですが、梨を食べきれない実を持ち帰りなどできません」「残った梨は、もぎ取り袋で有料になります」と案内しています。
「食べ放題=いくらもいでもタダ」ではありません。1人あたり1〜2個を目安に、少しずつもぐのがおすすめです。新高(500〜700g)なら1個でもかなりの量になります。
梨狩りの時期に関するよくある質問
- Q梨狩りは何月から何月までですか?
- A
品種の収穫時期でみると8月上旬から10月中旬までです。幸水が8月上旬〜8月下旬、豊水が8月下旬〜9月中旬、あきづきが9月上旬〜9月下旬、新高が9月中旬〜10月中旬(市川市公式・白井市公式の品種解説)。実際の園の営業期間もこれとほぼ重なり、松戸市の初清園はじゃらんnetで2026年8月8日〜10月12日のプランを販売しています。
- Q幸水は梨狩りできますか?
- A
園によります。鎌ケ谷市観光農業組合が案内する梨狩りの体験内容は「食べ放題(90分間・豊水、新高 他)」で、幸水の名前は挙がっていません。開園時期も8月20日頃からなので、幸水の旬(8月上旬〜下旬)とはほとんど重なりません。一方、白井市の小川梨園はもぎ取り量り売りの料金を「幸水1kg900円・豊水/新高1kg850円」と品種別に設定しており、幸水も対象です。幸水を狙うなら、もぎ取り量り売りの園を探すほうが確実です。
- Qいつ行くのがいちばん選択肢が広いですか?
- A
8月下旬〜9月中旬の豊水の時期です。鎌ケ谷市観光農業組合が梨狩りの開園時期を8月20日頃〜10月中旬頃、体験内容を「食べ放題(90分間・豊水、新高 他)」としているとおり、多くの園がこの時期から梨狩りを本格化させます。畑で直接もげる品種でもあるため、体験としても分かりやすい時期です。
- Q梨1個はどれくらいの大きさですか?
- A
品種で大きく違います。市川市公式サイトの品種解説によると、幸水が300g程度、豊水が400〜500g、あきづきが500g程度、新高は500〜700gです。新高は幸水の2倍以上あるため、食べ放題でも1個で満腹になることがあります。もぎすぎると買い取りになる園が多いので、少しずつもいでください。
- Q食べ放題なら全部の品種を畑でもげますか?
- A
もげない品種がある園もあります。松戸市のむつみ石井梨園は公式サイトで、直接もいで食べられるのは幸水と豊水で、新高は休憩場のカゴから選んで食べる形式、かおり梨は食べ放題の対象外と案内しています。9月中旬以降に行く場合は、その園で畑でもげる品種を予約時に確認してください。
まとめ|豊水の時期がいちばん動きやすい
- シーズン全体 → 8月上旬〜10月中旬
- いちばん動きやすい → 8月下旬〜9月中旬(豊水)
- 幸水(8月上旬〜下旬) → 梨狩りの対象外の園が多い
- 新高(9月中旬〜10月中旬) → 1個500〜700g。畑でもげない園も
- 共通 → もぎすぎは買い取り。1人1〜2個が目安
梨狩りは「行く月」よりも「その園がその月に何を狩らせてくれるか」で決まります。行きたい時期が決まったら、今年の受付が続いているかと、その日にもげる品種を園に確認してから予約してください。
あわせて読みたい













茨城には、幸水が始まるころから食べ放題で受け入れている園がかすみがうら市にまとまっているので、幸水をもいで食べたいときの行き先にもなります。


