埼玉で梨狩りをするなら、入園料の有無と1kgの単価を足してから園を選ぶと迷いません。少しだけ採って帰るのか、たくさん持ち帰るのかで、いちばん安く済む園が入れ替わるからです。
この記事では、深谷・桶川・飯能・春日部・東松山の10か所を、場所・時期・料金で比べます。今シーズン公表されている持ち帰りは1kg600円から800円まで、200円の開きがあり、東松山市の東平地区は1園を除いて梨狩りの受付をしていません。
- 入園料と1kgあたりの実額を公表している園(600円〜800円)
- 県公式の案内と今季の実際が食い違う園
- 料金の型が3つあること(入園料+量り売り/量り売りのみ/1kg込み)
- 7月下旬に始まる場所と、10月下旬まで続く園
先に注意点:東松山の東平は、1園を除いて梨狩りをしていません
埼玉県公式観光サイトの梨狩り特集には「東平の梨狩り」が載っており、「約18ヶ所の観光農園があり、そのうち11カ所で、梨狩りが楽しめます」と書かれています(同ページの更新日は2023年8月16日)。
ところが、その県のページ自身がリンク先に挙げている東松山市観光協会のページには、はっきりこう書かれています。
「東平地区を中心に約20ヶ所の農園があり、例年8月から10月にかけて農園直売所で梨を販売しています。今年は梨狩りは受付しておりません。」(2026年9月9日確認)
ただし同じページには例外がひとつ挙がっていて、上田梨栗園だけは日程により梨狩りに対応してもらえます。連絡先は観光協会が同じページで配っている「東平梨直売マップ2026」に載っていて、東平713・0493-22-2591です。行きたい日が決まっているなら、園へ直接確かめてから向かうと空振りになりません。ほかの農園は直売所で買う形になり、マップに書かれた2026年の販売期間は8月上旬から10月です。
東平の外にある「なしやさん」(野田)も、東松山市観光協会の直売マップに載っている梨園です。ただし園の公式サイトでは「なし狩りについて」が準備中のままで、2026年の受付も料金も公表されていません。梨狩り目当てで向かうなら、こちらも先に園へ確かめておくと確実です。
持ち帰りの料金で比べる4園
まず、料金のわかる園から並べます。松川梨園・保谷農園・森田果樹園の3園は単価を公表しているので、いくらで帰れるかを出かける前に計算できます。東松山のなしやさんは今季の梨狩りの案内を準備中なので、料金は園に確かめる形になります。深谷の埼玉県農林公園は開く日が数日単位で変わるため、次の節で別に扱います。
| 農園 | 市 | 入園料 | 持ち帰り |
|---|---|---|---|
| 松川梨園 | 桶川市 | 大人400円・子ども200円(3〜12才) | 全品種1kg 700円 |
| 保谷農園 | 飯能市 | 記載なし(園へ要確認) | 1kg 800円 |
| 森田果樹園 | 春日部市 | 記載なし(園へ要確認) | お1人様1,200円(1kg分込み・超過分は現地で現金払い) |
| なしやさん | 東松山市 | 記載なし(園へ要確認) | 記載なし(園へ要確認) |
1kgだけ持ち帰るなら、入園料を足してから並べると順番が見えます。松川梨園は大人1人で「700+400=1,100円」、次の節で扱う深谷の県農林公園は入園無料なので600円で済みます。保谷農園は公式サイトに1kg 800円しか出ておらず、入園料の記載はありません。
差が開くのはたくさん採るときです。3kg採ると、県農林公園は1,800円、松川梨園は入園料込みで2,500円で、700円の差になります。保谷農園は梨の代金だけで2,400円ですが、入園料が別にかかるかどうかは園に確かめてください。
少しだけ採るなら入園料の安い園、たくさん採るなら1kg単価の安い園。梨狩りの料金比較は、この2つを足してから並べないと逆転します。
深谷の県農林公園は、品種ごとに数日だけ開きます
深谷市の埼玉県農林公園は、ほかの9か所とは仕組みが違います。常設の梨狩り農園ではなく、熟した品種が出るたびに数日だけ収穫体験を開き、収穫物がなくなり次第その品種は終わりという進み方です。入園料も駐車場も無料なので、狩った分の体験料金だけで帰れます。
2026年は、この順番で開きました。
- なつしずく——7月30日/1kg 600円
- 幸水——8月9日から8月14日まで(8月11日にいったん休止)/1kg 600円
- 彩玉——8月22日から8月28日まで/1kg 700円
- 豊水——8月29日から9月1日まで/1kg 600円
- 新星——9月2日から9月3日まで/1kg 600円
- あきづき——9月5日/1kg 700円
- 新高——9月11日から/1kg 600円
短いものはその日のうちに終わっています。受付は農林センターの窓口で、時間は10時30分〜11時30分と13時30分〜15時の2枠。予約は要りません。あきづきが9月5日で終わったあと、9月11日からは新高の収穫体験が始まります。体験料金は1kg600円で、受付の場所も時間もこれまでと同じです。収穫物がなくなり次第その日の受付は終わるので、午前の枠をねらって出かけると確実です。
この先の品種も、決まるたびに公園の「お知らせ」に出ます。2025年は新高と新興が9月17日まで、2024年は9月20日まで続きました。ただし火曜日に臨時休園日が入り、梨の時期にあたるのは10月13日と10月27日です。この2日を外したうえで、出かける前にその日の品目を電話で確かめておくと空振りになりません。
埼玉の梨狩りに「食べ放題」はありません
県公式の梨狩り特集に載る園に、時間制の食べ放題はひとつもありません。それどころか、2つの園がはっきり否定しています。
- 松川梨園(桶川)——「当園は、”園内で食べ放題”は行っておりません」。狩った梨は全品種1kg700円で清算します
- 観光 北田園(所沢)——「当園は食べ放題ではありません」(2026年9月5日の新着情報)。ぶどう狩りでも、もぎ取ったぶどうは量り売りになります
保谷農園のように、同じ園で冬にいちご狩りをしているところもあります。こちらは12月下旬から5月中旬まで。梨の季節が終わったあとの行き先になります。

関東の梨は、山梨のぶどう狩りのような「時間内食べ放題」ではなく「もいだ分を買い取る量り売り」が基本です。千葉の梨も同じ形でした。お腹いっぱい食べる体験ではなく、いい梨を選んで持ち帰る体験だと考えて出かけると、期待とのずれがありません。
食べ放題がないぶん、入園料そのものが要らない園があります。深谷の県農林公園は入園も駐車場も無料なので、狩った分の体験料金だけで帰れます。1kg600円の品種が出ている日なら、3kg採っても1,800円です。
行ける時期が園で1か月半違います
梨は品種ごとに採れる時期がずれるので、行く日が決まっているなら園より先に日付から絞るほうが確実です。5園の期間と品種を並べます。
| 農園 | 梨が狩れる時期 | 主な品種 |
|---|---|---|
| なしやさん(東松山) | 7月中旬〜11月上旬 | はつまる・幸水・彩玉・豊水・新高など15品種 |
| 松川梨園(桶川) | 8月5日〜10月12日 | 彩玉・秀麗・南水・あきづき・豊水・陽香・なるみ |
| 保谷農園(飯能) | 8月上旬〜10月下旬 | 喜水・幸水・彩玉・豊水・新興 |
| 森田果樹園(春日部) | 8月上旬〜10月上旬(直売の開設期間) | 幸水・豊水・彩玉・あきづき・新高 |
| 田口良梨園(春日部) | 8月上旬〜9月中旬(ナシの直売品目から) | 幸水・豊水・彩玉・あきづき |
8月上旬に行けるのは春日部の2園(森田果樹園・田口良梨園)と飯能の保谷農園、それに8月5日から開く桶川の松川梨園です。もっと早いのは東松山のなしやさんで、極早生の「はつまる」なら7月中旬から採れます。
反対に10月まで残るのは、松川梨園(10月12日まで)と、新興が10月下旬まで続く保谷農園です。10月に春日部へ行っても幸水はとうに終わっていますから、まず行く日を決めて、それから園を選ぶ順番が確実です。なお田口良梨園は、春日部市の案内ではあきづきの9月中旬までですが、県の観光サイト(2023年7月26日更新)には新高が9月下旬から10月中旬までと載っていて、終わりの時期が2つに分かれます。10月に狙うなら、園に確かめてから向かってください。
所沢の観光 北田園は、県のページ(2023年7月26日更新)では9月下旬からの梨狩り園として紹介されています。ただし園の公式サイトの梨狩りページには「本年2024年の梨狩りはありません」とあり、2024年と2025年の新着情報にも「本年の梨狩りは開園予定がありません」と書き添えられています。2026年に出た新着8件も、ぶどうとスモモの話だけです。所沢で梨を狙うより、ぶどう狩りの園として覚えておくほうが空振りしません。
「彩玉」は埼玉だけの品種です
品種の一覧に彩玉(さいぎょく)という名前が繰り返し出てきます。これは埼玉県が育成した品種で、生産は埼玉県内に限られています。大玉でしっかりした歯ごたえがあり、糖度は13〜14度です。
彩玉を扱っているのは森田果樹園・田口良梨園・保谷農園・なしやさん・松川梨園と、深谷の県農林公園です。時期は森田果樹園が8月下旬から、田口良梨園が8月下旬〜9月中旬、なしやさんが8月中旬〜9月上旬。県農林公園は2026年、8月22日から28日までの1週間でした。
スーパーに並ぶのは幸水・豊水・新高が中心ですから、産地に行ったときにしか出会いにくい品種ということになります。なしやさんは彩玉・あきづき・甘太を含めて15品種を育てています。10月初旬に採れる甘太は、糖度の平均が15度という晩生種です。
桶川は4農園。松川梨園は予約なしで入れます
桶川の梨狩りは、特定の1園ではなく市内4農園で行われています。県公式の案内(2023年8月16日更新)には備考として「事前に電話連絡が必要となります。」とあり、松川梨園を除く3園は電話で先に確かめてから向かう形です。掲載から3年が経っているので、島村農園・小島農園・白根農園へ行くなら、その年の受付をしているかから聞いてみてください。
| 農園 | 所在地 | 電話 |
|---|---|---|
| 島村農園 | 桶川市川田谷3712 | 048-786-7962 |
| 小島農園 | 桶川市川田谷3471 | 048-787-0534 |
| 白根農園 | 桶川市五丁台69 | 048-728-0119 |
| 松川梨園 | 桶川市小針領家514-2 | 048-728-0130 |
このうち松川梨園は、予約が要らず期間中の休みもありません。2026年の梨狩りは8月5日から10月12日までで、入園料が大人400円・子ども200円(3〜12才)、狩った梨は全品種1kg700円です。10時から16時まで開いていて、駐車場は39台。ぶどう狩りも同じ園でできて、こちらは1kg1,800円になります。支払いは現金のみなので、用意してから出かけると安心です。
予約の要否と、園ごとの特徴
予約が要るかどうかは園でわかれます。営業時間や園ごとの持ち味とあわせて、出かける前に見ておきたいところをまとめます。
- 松川梨園(桶川市小針領家514-2)——予約不要で、期間中は休みなし。10時〜16時。駐車場39台。支払いは現金のみ
- 桶川の島村農園・小島農園・白根農園——事前の電話連絡が必要
- 保谷農園(飯能市双柳1484-3)——不定休なので電話で確認を。9時〜14時、駐車場は約10台。事前予約の窓口はじゃらんnetだけで、そこに出ているのはぶどう狩りの2プランです。梨狩りは予約なしの来園でも受けてもらえますが、果物が少ない日は早めに閉場することがあるので、先に電話で確かめておくと確実。減農薬栽培で、いちご狩りのハウスはバリアフリー
- なしやさん(東松山市野田1219-1)——直売所は野田440、連絡先は090-4089-2681。梨狩りの時間は相談に応じてもらえるので、行く日と時間を先に電話で決めておくと確実。園内でヤギと烏骨鶏を放牧して除草・防虫をしている減農薬栽培
- 森田果樹園(春日部市内牧3443)——庭先の直売は10時〜15時で、開くのは8月上旬から10月上旬まで。岩槻ICから約15分
- 田口良梨園(春日部市内牧4184)——10時〜17時。梨のあとはキウイ(10月中旬〜11月上旬)も採れます
- 埼玉県農林公園(深谷市本田5768-1)——予約不要・入園無料。9時〜17時30分(10〜3月は16時30分まで)。火曜日に臨時休園日があり、秋は10月13日・10月27日・11月10日・11月24日。ペットを連れての入園はできません
春日部の森田果樹園と田口良梨園は、どちらも内牧にあります。時期が合えば、2園を回って品種を比べることもできます。森田果樹園の梨のもぎ取り体験は、じゃらんnetで受け付けている分が2026年は8月29日から9月13日までで、料金はお1人様1,200円(1kg分のもぎ取り料金込み)。1kgを超えた分は現地で現金精算です。この期間を外れる日は、庭先の直売で買う形になります。
よくある質問
- Q埼玉の梨狩りは1kgいくらですか?
- A
公表されている実額は、埼玉県農林公園(深谷)が1kg600〜700円、松川梨園(桶川)が全品種1kg700円、保谷農園(飯能)が1kg800円です。森田果樹園(春日部)はお1人様1,200円に1kg分のもぎ取り料金が含まれる方式で、1kgを超えた分は現地で精算します。松川梨園にはこのほかに入園料がかかります。保谷農園の公式サイトには入園料の記載がありません。なしやさん(東松山)は今季の梨狩りの料金を公表していないので、園に確かめてください(2026年9月9日時点)。
- Q食べ放題の梨狩りはありますか?
- A
県公式の梨狩り特集に載る園に、時間制の食べ放題はありません。松川梨園は「当園は、”園内で食べ放題”は行っておりません」、観光 北田園は「当園は食べ放題ではありません」と明記しています。もいだ分を買い取る量り売りが基本で、そのかわり入園料そのものが無料の場所があります。
- Q8月に梨狩りができる園はどこですか?
- A
8月上旬から幸水が採れるのは、春日部市の森田果樹園と田口良梨園です。桶川の松川梨園は8月5日から、飯能の保谷農園も8月上旬から。深谷の県農林公園では、2026年は8月に幸水と彩玉が採れました。時期は天候で前後するため、行く前に電話で確認してください。
- Q東松山の梨狩りはできますか?
- A
東平地区は2026年、原則として梨狩りを受け付けていません。東松山市観光協会の公式ページに「今年は梨狩りは受付しておりません」と明記されています(2026年9月9日確認)。ただし例外として上田梨栗園(東平713・0493-22-2591)だけは日程により対応してもらえるので、園へ直接確かめてください。直売所で買うことはできて、観光協会の「東平梨直売マップ2026」には17の農園と連絡先が載っています。
- Q彩玉とはどんな梨ですか?
- A
埼玉県が育成した品種で、生産は県内に限られています。大玉でしっかりした歯ごたえがあり、糖度は13〜14度です。扱っているのは森田果樹園・田口良梨園・保谷農園・なしやさん・松川梨園と、深谷の県農林公園。時期は8月中旬から9月中旬にかけてが中心になります。
まとめ
- 1kg単価をいちばん抑える → 埼玉県農林公園(入園無料・1kg600円〜・深谷)
- 8月に行きたい → 森田果樹園・田口良梨園(春日部)・保谷農園(飯能)
- 品種を食べ比べたい → なしやさん(15品種・東松山/今季の受付は園に要確認)
- 予約せずにふらっと → 松川梨園(期間中は休みなし・桶川)
- 10月にも行きたい → 松川梨園(10月12日まで・桶川)・保谷農園(新興が10月下旬まで・飯能)
埼玉の梨狩りは園の数こそ多くありませんが、料金を公表している園が多く、比べやすいのが特徴です。入園料と1kg単価を足してから並べる。それだけで、同じ3kgを採っても600円以上変わります。
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