茨城県の梨は、出荷量が千葉県に次ぐ全国2位です。狩って食べられる園はかすみがうら市の一帯に集まっていて、そこまで行けば10園から選べます。
入園料は1時間の食べ放題で770円が7園、800円と900円が1園ずつ。ほとんどの園が同じ値段なので、選ぶ決め手は料金よりも「いつ行くか」と「どの品種を狩りたいか」になります。梨は8月中旬の幸水から始まり、豊水、あきづき、新高と入れ替わりながら10月中旬まで続きます。
この記事では、梨狩りができる10園を入園料・時期・品種で比べました。あわせて、梨の産地として名前の挙がる水戸市や常陸太田市で狩れない理由もまとめたので、行き先を1か所に絞れます。
茨城で梨狩りができる10園
10園はすべてかすみがうら市にあります。常磐自動車道の千代田石岡インターの周辺にまとまっているので、1日で2園を回ることもできます。入園料と開いている時期を先に見比べてみてください。
| 農園 | 入園料(大人) | 梨狩りの時期 |
|---|---|---|
| 福田グリーン農園 | 8月21日〜 770円 8月5日〜20日 990円 | 8月中旬〜10月中旬 |
| 安田果樹園 | 770円 | 8月10日頃〜10月10日 |
| かやば観光農園 | 770円 | 8月中旬〜10月中旬 |
| チヨダ園芸 | 770円 | 8月10日頃〜10月10日 |
| 武田栗園 | 770円 | 8月10日頃〜10月中旬 |
| 前川果樹園 | 770円 | 8月10日頃〜9月30日 |
| グリーンフルーツ | 770円 | 8月10日頃〜10月10日 |
| 岡野果樹園 | 800円 | 2026年は8月22日から |
| からたち園 | 900円 | 2026年は8月29日から |
| ひたちの苑 | 電話で確認 | 電話で確認 |
入園料が7園で同じになる理由
770円の7園は、いずれも千代田果樹観光協会という同じ組織に加盟しています。協会が決めている梨の入園料は、大人700円(税別)・小学生600円・園児500円。加盟園はこの金額で受け入れているため、7園のあいだで料金を見比べる必要はほとんどありません。食べ放題の料金も入園料に含まれます。
ただしシーズンの序盤だけは例外があります。福田グリーン農園は8月5日から20日までの入園料を大人990円としていて、770円で入れるのは8月21日以降です。行く日によって金額が動くので、8月上旬に出かけるつもりなら入園料を先に確かめておきましょう。
残る3園は協会に属しておらず、園ごとに料金と日程を決めています。岡野果樹園は800円、からたち園は900円で、1時間の食べ放題という中身は7園と変わりません。いちばん高いからたち園でも770円との差は130円なので、料金だけで決めるよりも、狩れる品種や開いている日で選んだほうが満足度は上がります。
狩った梨を持ち帰る分は、どの園でも別料金です。1kgあたり600円から1,000円が目安で、8月20日を境に単価が下がるのがこのエリアの基準。千代田果樹観光協会は8月20日までを800円から、それ以降を600円からとしていて、福田グリーン農園も同じ日付で990円から770円へ切り替えます。たくさん持ち帰るつもりなら、8月下旬以降に出かけるほうが安く済みます。
水戸市と常陸太田市は、狩るのではなく買う産地
茨城で梨をつくっているのは、かすみがうら市だけではありません。水戸市・常陸太田市・石岡市・筑西市・下妻市・土浦市・八千代町と、県内に産地が広がっています。ただしこれらの産地で楽しめるのは直売所や庭先での購入で、園に入って狩る形にはなっていません。
水戸市の木葉下町や千波町、河和田町には梨をつくる果樹園が20軒以上あり、8月上旬から幸水・豊水・あきづきが並びます。ここに並ぶのは市がまとめている期間限定の直売の案内に載っている園で、その場でもいで食べる受け入れはしていません。県の観光サイトに梨狩りの果樹園として9園が載っているのは水戸市の分ですが、中身は直売です。
常陸太田市はさらに規模が大きく、小目町や内田町のあたりに観光梨園が約50軒あります。こちらは袋をかけずに木で完熟させてから収穫する栽培で、庭先販売が主体。市が公開している観光果樹園の一覧を見ても、梨を扱う11園はどこも果物狩りをしていません。石岡市も同じで、市の観光協会が梨狩り体験は行っていないと明記していて、掲載2園はどちらも直売のみとなっています。
かすみがうら市のさんろく果樹園は令和元年で梨狩りを終えていて、いまは直売所での販売だけです。ぶどう狩りは続いていて、2026年は8月22日から巨峰を狩れます。土浦市のリトルファームはすでに閉園しました。どちらもまとめ記事や施設一覧には残っているので、名前を見かけたら開園状況を先に確かめておきましょう。
千代田果樹観光協会の7園
ここからは千代田果樹観光協会の7園を、施設の広さと開いている期間の違いがわかる順に見ていきます。設備が整っていて家族連れ向きの園から並べ、最後にシーズンが早く終わる園と、梨のあと柿へ続く園を置きました。
1. 福田グリーン農園|段差がなく、ベビーカーでも回れる
福田グリーン農園は、休憩所から半径50メートルのなかに梨・栗・ぶどうの畑がそろっている観光果樹園です。受付が駐車場から直結していて、園内は段差をなくしてあるので、ベビーカーを押しながらでも、足もとに不安がある人と一緒でも回れます。身障者用のトイレも完備。
梨は幸水から始まって豊水、あきづき、新高と続き、10月中旬のにっこりで締めくくります。開園は平日が10時、休日が9時で、最終受付は15時。入園料が770円になるのは8月21日からで、それより早い時期は大人990円。序盤に行くなら多めに見ておきましょう。
| 住所 | かすみがうら市下佐谷777 |
| 電話 | 0299-59-3251 |
| 入園料 | 8月21日〜 大人770円/小人660円/園児550円 8月5日〜20日 大人990円 |
| 梨狩りの時期 | 8月中旬〜10月中旬 |
| 主な品種 | 幸水・豊水・あきづき・新高・にっこり |
| 公式サイト | http://fukuda-green.jp/ |
2. 安田果樹園|11月下旬まで狩るものが続く
安田果樹園は千代田地区でいちばん広い果樹園で、8月の梨狩りに始まり、ぶどう、栗、柿と11月下旬まで狩るものが途切れません。2026年の梨狩りは8月8日に始まりました。
駐車場は大型30台・乗用80台、休憩所には机50個と椅子300脚があるので、大人数で行っても座る場所に困りません。梨は幸水・豊水・かおり・新高の4品種で、9月に入るとかおりに当たることがあります。りんごのような香りをもつ大玉で店頭ではあまり見かけないので、9月に行くならねらってみるとよいでしょう。
| 住所 | かすみがうら市下佐谷708 |
| 電話 | 0299-59-3957 |
| 入園料 | 大人770円/小人660円/園児550円 |
| 梨狩りの時期 | 8月10日頃〜10月10日 |
| 主な品種 | 幸水・豊水・かおり・新高 |
| 公式サイト | https://yasuda-fruits.sakura.ne.jp/ |
3. かやば観光農園|売店のすぐ下が梨園
かやば観光農園は、売店のすぐ下に梨園が広がっていて、坂を下りればそのまま狩り始められます。梨・ぶどう・栗の3種類を扱う総合農園で、直売所も併設されているため、狩ったあとに箱詰めを買って帰ることもできます。
営業は9時から17時までで、果物狩りの最終受付は15時30分。持ち帰りは1kg600円からで、量り売りのほかにカゴ詰めや箱詰めも選べます。2026年は8月8日から売店だけ先に開けていて、梨狩りの開始日は園から改めて知らせが出ます。
| 住所 | かすみがうら市市川325 |
| 電話 | 0299-23-1795 |
| 入園料 | 大人770円/小学生まで660円/3歳〜550円 |
| 梨狩りの時期 | 8月中旬〜10月中旬 |
| 主な品種 | 幸水・豊水・あきづき・南水・新高 |
| 公式サイト | https://blue515422.studio.site/ |
4. チヨダ園芸|休憩所の椅子は500脚、10園でいちばん多い
チヨダ園芸は、山あいの一軒家のような場所にある果樹園です。第2常陸野公園の向かいにあり、梨は幸水・豊水・新高の3品種を狩れます。
休憩所には机が50個、椅子が500脚。今回の10園ではいちばん多い数です。駐車場も大型12台・乗用60台と余裕があるので、団体やグループで動くときに向いています。梨は8月10日ごろから10月10日まで、栗は10月15日まで開いているため、同じ日に2つを回ることもできます。
| 住所 | かすみがうら市中佐谷飯塚744-1 |
| 電話 | 0299-59-5710 |
| 入園料 | 大人770円/小人660円/園児550円 |
| 梨狩りの時期 | 8月10日頃〜10月10日 |
| 主な品種 | 幸水・豊水・新高 |
| 案内ページ | https://www.kasumigaura-kankou.jp/page/page000418.html |
5. 武田栗園|梨と栗と巨峰を1か所で
武田栗園では、梨・栗・巨峰の3つを1か所で狩れます。車で移動せずに3種類を体験できるのは、小さな子どもを連れているときにありがたいところ。
梨は8月10日ごろから10月中旬まで開いていて、栗と巨峰の時期もほぼ重なります。駐車場は大型2台・乗用20台、休憩所は机6個と椅子40脚と小ぶりなので、大人数よりも家族単位で訪ねるとちょうどよい規模です。
| 住所 | かすみがうら市上土田302 |
| 電話 | 0299-59-2557 |
| 入園料 | 大人770円/小人660円/園児550円 |
| 梨狩りの時期 | 8月10日頃〜10月中旬 |
| 主な品種 | 幸水ほか |
| 案内ページ | https://www.kasumigaura-kankou.jp/page/page000417.html |
6. 前川果樹園|インターから3分、高台の見晴らし
前川果樹園は千代田石岡インターから3分の高台にあり、園から下の景色を見渡せます。自宅のまわりがそのまま果樹園という造りで、梨と巨峰を狩れる園です。
梨は幸水・豊水・新高に加えて、新星とあきづきもそろいます。休憩所には机13個と椅子75脚。開いているのは8月10日ごろから9月30日までで、10園のなかではいちばん早く終わるため、幸水と豊水をねらう8月から9月に合わせて出かけるとよいでしょう。
| 住所 | かすみがうら市下土田1404 |
| 電話 | 0299-59-2495 |
| 入園料 | 大人770円/小人660円/園児550円 |
| 梨狩りの時期 | 8月10日頃〜9月30日 |
| 主な品種 | 幸水・豊水・新星・あきづき・新高 |
| 案内ページ | https://www.kasumigaura-kankou.jp/page/page000424.html |
7. グリーンフルーツ|梨のあとは柿へ続く
グリーンフルーツは雪入山のふもと、県道64号沿いにあります。特徴は低農薬と有機肥料での栽培で、敷地の井戸水を無料で試飲できるのもここならでは。近くに雪入ふれあいの里や三ツ石森林公園があるので、狩ったあとに歩ける場所も見つかります。
梨は幸水・豊水・あきづき・新高に加えて、10月まで残る新興も扱います。営業は9時から16時30分まで。梨が終わる10月上旬からは柿狩りに切り替わり、11月中旬まで続くので、秋に2回訪ねる予定も立てられます。
| 住所 | かすみがうら市上佐谷1479-1 |
| 電話 | 0299-59-2738 |
| 入園料 | 大人770円/小人660円/園児550円 |
| 梨狩りの時期 | 8月10日頃〜10月10日頃 |
| 主な品種 | 幸水・豊水・あきづき・新高・新興 |
| 案内ページ | https://www.kasumigaura-kankou.jp/page/page000414.html |
柿狩りなら、隣の石岡市にも園があります。園ごとに狩れる品種が変わるので、梨のあとに続けて出かけるなら先に確かめておきましょう。

入園料が園ごとに違う3園
ここからは協会に属さず、自分の園で料金と日程を決めている3園です。品種の数やペットの受け入れなど、7園にはない選び方ができます。
8. 岡野果樹園|10品種そろい、犬と一緒に入れる
岡野果樹園は、高台の梨園と川沿いのぶどう園を売店がつなぐ配置になっています。交通量の多い道路から離れているので、聞こえてくるのは鳥や虫の声と風の音だけ。個人なら予約なしで入れて、愛犬を連れたまま梨狩りができます。
入園料は1時間の食べ放題でおとな800円、こども600円、幼児400円。食べずに持ち帰るだけなら300円で入れるため、たくさん食べるより家に持って帰りたい人にも合います。梨はなつしずくから始まって11月上旬の秋峰まで10品種そろい、9月には茨城県オリジナルの恵水も狩れます。
| 住所 | かすみがうら市飯田232 |
| 電話 | 0299-59-2490 |
| 入園料 | おとな800円/こども600円/幼児400円 |
| 梨狩りの時期 | 2026年は8月22日から |
| 主な品種 | 幸水・豊水・恵水・あきづき・新高 |
| 公式サイト | https://ibaraki.okanokajuen.com/ |
9. からたち園|袋をかけずに育てた梨を食べ放題で
からたち園では、梨に袋をかけずに日光をたっぷり浴びせて育てています。成長促進剤を使わないため収穫は少し遅めですが、そのかわり甘みがしっかりのるのが特徴です。入口には樹齢200年を超えるからたちの木があり、園内にはブランコと休憩所、ヤギもいます。
入園料は大人900円、小学生と60歳以上が800円、幼児600円で、園内は食べ放題です。お弁当と飲み物の持ち込みは自由で、シートやナイフも園が用意してくれます。2026年の梨狩りは8月29日・30日に始まり、9月5日・6日・12日・13日と週末だけの日が続いて、9月19日からは毎日。ペットの同伴もできるので、犬と一緒に出かけられます。
| 住所 | かすみがうら市上土田882 |
| 電話 | 0299-59-2752 |
| 入園料 | 大人900円/小学生・60歳以上800円/幼児600円 |
| 梨狩りの時期 | 2026年は8月29日から |
| 主な品種 | 幸水・豊水・新高・新興 |
| 公式サイト | http://www.pcwan.jp/karatachi/ |
10. ひたちの苑|梨とりんごの両方を狩れる
ひたちの苑があるのは県道53号沿い、セブンイレブン下佐谷店の隣です。梨とりんごの両方を狩れる園で、十割の手打ちそばも出しているため、狩ったあとにそのまま昼食にできます。
売店には旬の梨・ぶどう・りんごに加えて、かすみがうら市の特産品も並びます。入園料と2026年の開園日は園が公表していないので、電話で確かめてから出かけましょう。
| 住所 | かすみがうら市下佐谷1105-2 |
| 電話 | 0299-59-2903 |
| 入園料 | 電話で確認 |
| 梨狩りの時期 | 電話で確認 |
| 主な品種 | 電話で確認 |
| 公式サイト | http://hitachinoen.web.fc2.com/ |
いつ行くかを決めてから園を選ぼう
10園の入園料はほとんど同じなので、決め手になるのは日にちのほうです。品種の入れ替わりと、園ごとの開き方の違いを押さえておくと、当日に迷いません。
狩りたい品種から日にちを逆算しよう
梨は品種ごとに食べごろが1か月ほどずれます。やわらかく甘い幸水は8月、酸味とのバランスがよい豊水は9月、大玉で歯ごたえのある新高は9月下旬からです。狩りたい品種が決まっていれば、その時期に開いている園だけを見ればよいので、選択肢が一気に絞れます。
| 品種 | 食べごろ | 味の傾向 |
|---|---|---|
| 幸水 | 8月上旬〜中旬 | 酸味が少なく甘みが強い |
| 豊水 | 8月下旬〜9月 | 甘みと酸味のバランス型 |
| 恵水 | 9月上旬〜 | 茨城生まれ。甘い大玉 |
| あきづき | 9月上旬〜 | 酸味が少なくなめらか |
| かおり | 9月中旬〜 | りんごのような香りの大玉 |
| 新高 | 9月下旬〜 | 大玉で歯ごたえがある |
| 新興 | 10月中旬〜 | やや硬めで酸味がある |
| にっこり | 10月中旬〜 | 甘みが強くなめらか |
週末しか開かない期間があるので、開園日を先に見ておこう
梨狩りが始まる日は、その年の実りぐあいしだいです。からたち園のように、9月18日までは土日だけ開いて、9月19日から毎日に切り替わる園もあります。平日に休みを取って向かうと入れないこともあるため、出発前に開園日を確かめておきましょう。
終わる日も園によって違います。前川果樹園は9月30日、チヨダ園芸と安田果樹園は10月10日で梨を終えるため、10月中旬に行くなら福田グリーン農園・武田栗園・グリーンフルーツのように遅くまで開いている園を選びましょう。
持ち帰る分の予算も先に決めておこう
入園料に含まれるのは食べ放題の分だけで、狩った梨を持ち帰るには1kgあたり600円から1,000円が別にかかります。梨は1個350gほどなので、家族4人で3kg持ち帰るなら1,800円から3,000円ほど。入園料と合わせると、大人2人と子ども2人で5,000円から6,000円ほどが目安です。
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